「クラウドサインが気になるけど、実際の感じが気になる」
「クラウドサインを一度試してみたいけど、アカウント登録が面倒」
この記事は、そんな方へ向けて書いています。
先取り結論
- 5分で業務委託契約書を作成することができた
- 契約に関する知識も不要
- 画一的な取引を多く行う企業に向いている
- 現時点で煩雑な契約に困っていない人には不向き
目次
クラウドサインとは?
クラウドサインとは、紙を使わずオンラインで契約を締結できるウェブサービスです。
インターネットを使用した契約ということで、ハンコ文化に染まっている人にとっては少し不信感があるかもしれません。
しかし、電子上での署名は判例でもその効力が認められており、今では多くの会社で電子契約が使用されています。
わかりにくいですが、多くの「電子契約」サービスの中の一つのサービスとして、「クラウドサイン」が存在します。クラウドサインは弁護士ドットコムが運営する電子契約サービスです。
また、概要や登録方法については以下の記事で詳しく解説しております。
クラウドサインで実際に契約書を作成
それでは、クラウドサインで実際に契約書を作成してみましょう。
今回は「業務委託契約書」を作成し、業務委託を(擬似的に)契約するまでを行ってみます。
筆者はサイト運営という仕事柄、ライティング関係の仕事を多く依頼しております。クラウドワークスやランサーズでのやり取りは、プラットフォーム側が用意してくれているので問題ありません。
しかし、個別での契約となると少し手間取る部分が多くありました。そこで今回は、クラウドサインでの契約を試してみます。
契約の流れは以下の通り。
- 契約書の選択・作成
- 契約書への署名
- (相手方)契約書の確認(署名)
まずはクラウドサインにアクセスし、「新しい書類の送信」をクリックしてください。
契約書類の準備
早速契約書類を準備していきます。
契約書類を用意する方法は2つ。
新しく書類をアップロード
テンプレートから書類を準備
今回は雛形を使いますので、「テンプレートから書類を準備」を選択します。
テンプレートとして用意されている契約書は10種類。
秘密保持契約書、業務委託基本契約書、業務委託個別契約書、雇用契約書、発注書 兼 発注請書、解約合意書、検収書、売買基本契約書、委任契約書
今回は、「業務委託基本契約書」を選択しましょう。
業務委託には、大枠を示した「基本契約書」に加えて、仕事や人ごとに個別に設定する「個別契約書」を作成することがあります。今回は基本契約書のみを扱います。
業務委託契約書を選択したら、一度書類を確認しましょう。そのうえで、「使用する」をクリックしてください。
もう一度ポップアップでアラートが出ますので、「使用する」を選択しましょう。
契約書の作成途中に、よくわからない項目が出てくることがあります。
そんなとき、「?」マークにマウスオーバーすると、その詳細が表示できることがあります。試してみてください。
まずは、契約書を「誰に送るのか(契約相手)」を明確にします。
受信者の欄の「編集する」をクリックしてください。
宛先として「メールアドレス」「指名」は必須項目です。
入力して「OK」をクリックしましょう。
契約書の作成
続いて契約書の作成にうつります。
作成と言っても、テンプレートを使用しているので、必要な項目を埋めていくだけです。便利ですね。
委託者 | 委託する側の住所、氏名 |
受託者 | 受託する側の住所、氏名 |
業務内容 | 実際の業務内容 |
担保責任期間 | 納入物に瑕疵があった場合に責任を追求できる期間 |
契約締結日 | 契約を結ぶ日 |
契約期間 | 契約が有効な期間 |
契約更新 | 契約延長に関する取り決め |
管轄裁判所 | いわゆる管轄条項。実際に裁判になった場合に管轄してもらう裁判所です。自身に近い裁判所が良いでしょう。 |
ちなみに、雛形の業務委託契約書は4ページ存在するので注意してください。
管轄裁判所については2ページ目に項目があります。
契約の締結
契約書の入力が完了したら、相手先に送信しましょう。
※オンラインですが、効力は紙にハンコを押す契約と変わりません。契約書は慎重に確認しましょう。
こちらから契約書を送信し、相手方が「契約書を確認する(署名)」ことで、契約を締結できます。
相手方が「確認(契約締結)」すると、このようなメールが送られてきます。
クラウドサイン上で締結済みの契約書を確認することもできます。
クラウドサインで実際に契約書を作成した感想
- 操作画面がシンプルで見やすく、わかりやすい
- もう少し契約事項についての注釈が欲しかった
- 簡単な契約、画一的な複数の契約には便利
- 契約内容の自由度は低い
見やすくわかりやすい、というのが率直な感想です。
ただし、上記の通り「この部分はどうすればいいの?」といった場面がいくつかありました。軽く調べるだけで済んだのですが、できればもう少し注釈をつけていただけるとより快適でしたね。
クラウドサインが向いている人
基本的に「普段そこまで契約してないよ」という方には向いてません。
「電子契約が流行っているから、これを機に今までおざなりにしていた契約書というものを使ってみよう!」という方は、むしろ契約について少し調べて、Word等の雛形を探すほうが簡単です。
逆に、普段から紙でたくさんの契約をしていて、それをオンライン化したい、という人にはバッチリですね。
また、クラウドサイン公式サイトには契約類型や業種別の導入事例もあるので参考にしてください。
料金はこんな感じ。
ちなみにフリープランだと送信できる件数が5件まで(つまり契約できる回数が5回まで)なので、本当に体験としてしか使えません。
クラウドサインを筆頭に、電子契約サービスが非常に流行っています。しかし、ウーバーやSlackみたいに、「とりあえず流行ってるから使ってみようぜ!」といったサービスではありませんね。
個人や小さい会社でしっかり契約を行いたい、というときは、契約書の雛形をいじるのが一番良さそうです。本当に不安な場合は弁護士によるリーガルチェックもおすすめです。
自由度は低いので、画一的な取引を多く行う企業様には向いています。自分で用意した契約書をアップロードすることも可能です。
有料プランの中でも下位プランである「スタンダード」プランでもユーザー数・送信件数ともに無制限。1万円から始める契約のオンライン化。是非おすすめしたいサービスです。
今回は、クラウドサインで実際に契約書を作成してみました。最後まで読んでいただきありがとうございました。